かつて「おうちで映画」と言えばTSUTAYAを始めとするレンタルビデオショップでVHSやDVDを借りて来るのが基本でした。
しかしそれはすでに過去。今や映画は”定額制動画配信サービス”で楽しむ時代になりました。
今日はそんな新時代に気になる「Netflix」(ネットフリックス)と「hulu」(フールー)という2つのサービスを利用中の映画大好き、Leo Miyanagaが、それぞれの魅力や不満点を交えてオススメポイントを紹介いたします!
定額制動画配信サービスとは
そもそもの話になりますが、定額制動画配信サービスと言われても”ピン”と来ない場合に備えて簡単に解説すると、月○○円という設定された費用を払い込めばそのサービス会社が配信している動画が何度でも見放題になるというサービスです。
近い感じで言えば、スポーツジムの月額会員になって、何度来てもどの機械でも、プールでもサウナでも使い放題、というやつに似ているかも知れませんね。
サービス会社によってはプランをいくつか作っていて、例えば一つのアカウントで同時に見られるのは1つのディバイスという制限をかける代わりに安いとか、逆に4K対応動画を見られるプランを高くするとか複雑な会社も中にはあります。
費用については後に書きます。
「Netflix」のページに仕組みが詳しく解説されているのでさらに詳しく知りたい場合は参考になるかも。
レンタルショップが駆逐された
さらにこれらのサービスはインターネットストリーミングであることも特筆すべき点で、従来の様にレンタルショップへ借りに行くという手間が取っ払われ、インターネット環境があれば、パソコンやスマホ、専用機器を取り付けるなどをすれば家庭用テレビでもどこでもアカウントにログインさえできれば視聴することができるのも素晴らしい点です。
アメリカでビデオレンタル最大手だった「BLOCKBUSTER」(ブロックバスター)は最盛期(2004年ごろ)には6万人以上の従業員と9000店を超える店舗を誇るも、ここ10年のネット動画配信サービス躍進とともに消滅しました(2010年に倒産→数店舗のフランチャイズ店がまだ生き残っているらしいですが)。
その”Killer”となったのが「Netflix」(ネットフリックス)であり、「hulu」(フールー)です。
CNET Japanの情報によると、日本では「hulu」、「dTV」(docomo)、「プライムビデオ」(Amazon)が人気なようですが、ボクはアメリカに住んでいた頃「Netflix」の会員だったため、昨年日本でサービスが開始されて以来加入しています。
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現状ボクは「Netflix」、「hulu」、「プライムビデオ」(Amazonプライム)に加入していますが、今回は「Netflix」と「hulu」を比べながら紹介したいと思います。
月額料金
まずはここでしょう。
そこまで複雑ではないのでサクッとご紹介しちゃいましょう!
[NETFLIX]
- ベーシックプラン:標準画質(SD)/同時視聴1ストリーミング/月額650円(税抜き)
- スタンダードプラン:高画質(HD)/同時視聴2ストリーミング/月額950円(税抜き)
- プレミアムプラン:超高画質(UHD 4K)/同時視聴4ストリーミング/月額 1450円(税抜き)
わかりやすいですね、基本的には画質がどれくらい欲しいかで決めればいい感じでしょうか?もしくはご家族でシェアするサービスなら同時視聴数も考慮するといいでしょう。ボクは独身でMacかiPhoneで見るメインなのでベーシックプランです。税込み702円/月ですから3本ほど映画を見ればTSUTAYAより安く済んだ計算になると思います。対GEOでも7本見ればOK。
[hulu]
- 同時視聴1ストリーミング/月額933円(税抜き)
はい!超シンプル!「hulu」はこのプランのみ。画質の差もなく、月額税込みで1,008円。
家族でシェアとか難しいですし、1台で見るという条件で比べると「Netflix」より割高の計算になっています。
作品の豊富さ
一言で「見放題」と言っても実はラインナップに差があります。
こういうサービスに加入しようと考えた人が最初に気がつくことかも知れませんし、悩むことかも知れませんが、どこがどんな動画を持っているかは結構重要で、「いつでも」、「どこでも」、「見たい動画」が見られるとは言え、大きなレンタルショップと比べると格段に動画数が少ないのがこれらのサービスの対レンタルショップで負けている点の一つだったりするのです。
ボクは映画が大好きなので結構な種類を観ていると思っていますが、また観たいなと思う映画を探すも見つからないというケースはかなり経験しています。もう少しラインナップが強化されて欲しいなと思うところですが、各社取り扱う映画、ドラマ等に差があるのでまずは「無料お試し」で加入して、自分が気にいる動画がどれくらいあるかをチェックすることをお勧めします。
結構被っている映画もあるのですが、、最近ではそれぞれのサービスがオリジナル動画を製作し始めているのでテレビ局みたいに、ここの作る話が好きだなーと思うサービスを見つけ出せれば絞りやすいかも知れません。まあそのためには色々試しに会員になる必要性がありますが。
ボク的には、
[NETFLIX]
- 「Netflix」はオリジナルドラマが強い
[hulu]
- 「hulu」は日本のドラマやバラエティー番組の配信が強い
こういうイメージです。
画質の違い
これも、リビングに君臨する50インチクラスのビッグ画面をお持ちの方とかは気になると思います。
[NETFLIX]
レッツ金で解決。4K対応まで求める方は1,500円/月のプレミアムプランを。最安プランだとSD画質です。
[hulu]
対する「hulu」は最高で720p、つまりHD画質ですね。「Netflix」だと中間プランと同じ。4Kが必要ないという人にはHDでも十分だと思います。これでも一応DVDの4倍の解像度ですからね。
ということで、4K画質が必要という人や4Kテレビでの視聴がメインの場合は「hulu」だと文句が生まれてしまいそうなので「Netflix」にしておきましょう。
作品ページの見やすさ
続いてはUIの問題ですね。
ボクはMacで見ることが多く、iPhoneやスマホで見る人の参考にはならないかも知れませんが、Mac上でのお話を紹介します。
[NETFLIX]
作品ページの見た目ですが、「Netflix」はこんな感じ。
背景が黒くて、赤がポイントカラー。クールで洗練された感じのデザインで、題名の下にはレーティング、公開年、ドラマにはシーズン数、ストーリーのあらすじ、出演者、ジャンルなどが並びます。
同じページから「類似する作品」を引っ張り出せるので、これが見たいわけじゃないけど、こういうのが見たい、という場合結構いい構成になっています。
[hulu]
「hulu」はこんな感じ。
「Netflix」と対照的に背景は白。清潔感やシンプルさを感じます。
さらに、「Facebook」と「Twitter」といったソーシャルとの繋がりを促すボタンがあるのが「Netflix」と違うところですね。「いいね」ボタンもあります。
あらすじ、ジャンル、配信会社などの情報はしっかりありますが、構成としては「Netflix」の方が映画情報サイトの様な感じでよりしっかりまとめられている気がします。
動画再生時の操作性
続いてのこちらが最も大事かも知れません。
動画再生時の操作性ですが、両サービスとも下部にメニューバーがあり、一番左が再生/一時停止ボタン、一番右が全画面ボタンになっています。
違っているのは、「Netflex」がプログレスバーが上に重なっているのに対して「hulu」はボタン類と統合されている感じになっている点、また、「hulu」は歯車マークのボタンの中に色々な設定項目が集約されているのに対し、「Netflix」はバラバラなボタンで分かれている点(後で詳しく紹介します)。
後、これはサービス側の思想が色濃く感じられる点ですが、「hulu」には「10秒巻き戻し」ボタンが付いています。なんでしょうね、ちょっと気を抜いていて意識が飛んでいたとか、気になる何かをもう一回見たいなど様でしょうか?ボクは滅多に押しませんが、わざわざ10秒で固定のジャンプバックボタンがあるのは興味津々です。
[NETFLIX]
プログレスバーが赤くて一目で「Netflix」だとわかります。2列になっている代わりにタイトルとエピソード情報が入ります。
[hulu]
「hulu」の方が見え方はシンプル。
右から2つ目の歯車をクリックすると色々出てきます。
もう一点、「Netflix」で不満な点があって、「hulu」だと画面のどこをクリックしても一時停止になるのですが、「Netflix」はちゃんと左下の「||」を押さないと何も起こりません。
好みの問題かも知れませんが、ボクは「hulu」の様に画面のどこを触っても一時停止になるタイプの方が好きです。
[NETFLIX]
「Netflix」にある幾つかのボタン、「?」は「ヘルプ」的なボタンで、その隣は次のエピソードへ飛ぶボタン、そしてその隣が「エピソード一覧」ボタンです。
これ、興味深いな、と思って、例えばこの「ウォーキング・デッド」は今シーズン7まで来ていますが、今どのシーズンの、何話目か?ということが一目で分かったり、別シーズンの任意のエピソードまで飛ぶのも楽です。このやり方は、”あり”です。
そしてその隣が言語系のボタン。
「ウォーキング・デッド」は音声は英語のみなので意味がないのですが、例えば↑この「アメイジング・スパイダーマン」だと、このボタンから音声を英語から日本語、副音声などすぐに変更できるんです。
動画によってはさらに色々な音声があります。もちろん、字幕も変更可能。
この便利さは、今「hulu」にだけ入っている人なら分かってもらえるんじゃないかと思うのですが、「hulu」では、動画一覧に、それぞれ「字幕版」と「吹替版」が用意されていて(外国語映画の場合)、同じ話なのに2つずつあるため混乱するし、リストが肥大化しているのです。
こんな感じで、「吹替版」と「字幕版」2通りリストアップされてしますわけです。タイトルの前に「(字)」か「(吹)」と書かれているものの結構わかりにくい。
[hulu]
少し脱線しましたが、「hulu」のメニューバーはシンプル。歯車の中にはこんな感じで、「モードの選択」、「字幕設定」、「画質」の3項目とバッファ状態のインジケーターがまとまっています。先に書いた通り、音声は変えられませんが、字幕だけはいじれる様になっています。
ひとつ目の「モードの選択」の左側、「画面を暗くする」を選択すると、基本白バックの画面を暗いトーンに変えられます。これは全画面視聴中は関係ありませんが、ちょっとした気遣い機能ですね。
右側の「画面の切り替え」については次に紹介します。
小画面で”ながら”視聴時の色々
Macで見る前提の話なのでこういうシーンも想定できると思いますが、例えばパワポを作りながら動画を流すとか、BGMがわりにドラマをつけておく人、いると思います。
そんな時、例えばボクのMacBookだと12インチと画面サイズが大きくはないので、メインの作業領域をどこまで捨てられるかの問題があります。
高解像度液晶時代なのでピクセル数的には足りますが、やはり領域をそこまで動画画面に分け与えられません。
[NETFLIX]
ご覧の通り、「Netflix」はこれくらいまでウインドウを縮小するだけで画面を小さくすることができました。これだけあれば、例えばこの記事を書くページの必要領域は確保できていると思います。
[hulu]
一方、困ったのが「hulu」です。
なんと、ここまで小さくしただけで既に画面が切れていきます。つまり「Netflix」並みに小さくしようとすると画面の半分が見えなくなる感じです。これでは困る。
しかし大丈夫。
先ほどあった、歯車の中の一番上、「モードの選択」が解決法でした。
右の方、「画面の切り替え」をクリックするだけで上記の問題は過去のものに。
こんな感じで、ちっさい画面が生まれるんです。元の画面も維持されるので一瞬ややこしいですけど、この生まれたての小さい方の画面をアクティブにし、こいつを視聴用画面にすれば…
先ほどの「Netflix」の最小サイズよりもさらに小さいくらいのサイズの画面になりました!
素晴らしい!
まとめ
ということで、動画ラインナップについては日々更新されていきますし、好みもあるので今回深く広げていませんが、操作性や使ってみなきゃわからない細かい点を紹介してみました!
NETFLIX
- UIデザインがクール
- 作品情報のまとまりはこっちのが良い
- 「再生/一時停止」ボタンを押さないと作動しない
- オリジナル動画が豊富
- 4K画質が欲しいならこっち
hulu
- 全体のデザインがクリーン、明るい
- SNSも意識している
- 品情報は少しわかりにくい
- 国内ドラマやバラエティ番組が多い
- 4Kに対応していない
こんな感じでしょうか。
本当はどこかひとつのサービスだけでいければそれが一番いいのですが、最初に書いた通りラインナップが各社まちまちであることからボクの3サービスは多すぎるとしても、2サービスくらいに入る人は少なくないと思います。
「Netflix」はアメリカでは老舗ですが、国内では「hulu」の方が先にサービスをスタートさせており、それが国産コンテンツの差を生んでいるのかも?とか思いますが、アメリカ発の「Netflix」独占コンテンツがどんどん増えていて、ボクはおそらく今後もどちらも維持する形にあると思います。
それでもどちらか一方から始めみたいという様な方がいらしたら、今回の情報がお役に立つのではないかと思い個人的ではありますが感想をまとめさせて頂きました!
時間があれば、「プライムビデオ」や、まだ入っていませんが、月額500円と手頃な「dTV」なんかも試してレビューできたらいいなと思います!