ディズニーの買収により新三部作がスタートした「STAR WARS」は三部作の二作目の公開となりました。エピソード1、2、3の時は3年置きでしたが、今回は2年毎の公開とスピード感ある展開が嬉しいところですが、賛否様々な声が飛び交ったエピソード7に続く「起承転結」でいえば、”承”と”転”に当たるストーリーのエピソード8となりました。
今回の見どころ
今回のエピソード8での見どころはトップイメージの様に、伝説のジェダイであるルーク・スカイウォーカー(Luke Skywalker)がまさかのダークサイドに堕ちるのか?と勘ぐらせるビジュアルが話題になりました。
エピソード7でフォースを覚醒させたレイ(Ray)が主人公ながら、旧三部作の主役であったルークが実質的なストーリーの中心です。
ストーリーについては直前までほぼ語られることがなかった中、少しずつ開示されたビジュアルはどれもこの様にあたかもルークがダークサイドに堕ちてしまった様なものばかり。
”STAR WARS”のタイトル文字もダークサイド勢をイメージする赤色で(従来色は黄色)で、もう、どこから見てもLukeが堕ちてしまった感しかありません。
また、ポスターにも「光か…闇か…」と書かれるものもあり、ファンは議論を交わすことをやめられませんでした。
そうした伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(Luke Skywalker)が一体どうなるのかという大事なポイントを中心に悪の勢力、ファースト・オーダーとカイロ・レン(Kylo Ren)の動向が見どころです。
基本情報
題名:「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(Star Wars: The Last Jedi)
公開日:2017年12月15日
監督:ライアン・ジョンソン
上映時間:152分
配給:ディズニー
https://starwars.disney.co.jp/movie/lastjedi.html
ストーリー(あらすじ)
ファースト・オーダーの奇襲によりレジスタンス(反乱軍)は窮地に陥っていた。辛くもハイパースペースを抜け逃げ切ったかに見えたが、ファースト・オーダーはすぐにあとを追ってレジスタンスの艦隊に強襲する。風前の灯に見えたレジスタンスは追跡された原因を断つため、マスターコードブレイカーを探すため、カント・バイトに向かう。
伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーを見つけたレイ。しかしルークは、レイが差し出したライトセーバーを捨ててしまう。フォースを覚醒させたレイ、ダークサイドに堕ちたカイロ・レン(ベン・ソロ)、そしてルークはフォースの狭間で様々な葛藤を見せる。
果たしてルークはダークサイドに堕ちてしまうのか?はたまたレイが堕ちるのか?
以下ネタバレ満載注意
ファン胸熱シーンの連続
スター・ウォーズは1977年にスタートしました。ボクが生まれるより前になりますし、今いるたくさんのスター・ウォーズファンは当時まだ生まれていなかったでしょう。しかし、それでも40年経った2017年の今でも最高峰のエンターテイメントとして君臨しています。
40年に及ぶ長き期間愛され続けたその世界観は大事にされ続け、前作エピソード7は「単なるオタクが作った自己満映画」という評価もあったくらい、旧三部作や新三部作への愛に満ちた作りになっていましたが、今回のエピソード8はそれをさらに高めたかの様なシーンがたくさん!
実際スクショで並べて解説したいくらい、「あ、これはあのシーンの!」、「お、これはあの時の!」と映画館なのに声をあげて言いたくなる様なシーンがたくさんでした。
何よりも!
前作ではセリフもなく、最後にほーーーんの少しだけ登場したルークが今作ではたくさん登場するのは旧三部作時代からのファンにはたまらないもの。
「Young Skywalker(若きスカイウォーカーよ)」と皇帝に呼ばれ続けていたあのルークが年を取り、まさに”伝説”と化している姿はそれだけでも胸が熱くなりますが、ラストのカイロ・レン(ベン・ソロ)と対峙する時の姿は若きアナキンがオビ=ワンと対峙したエピソード3のマグマの星でのシーンの様!
あのシーンではもう手汗がすごくて、劇場でジーパンの膝部分がびしょびしょになってしまいました!(笑)
でもやっぱり新世代映画
とはいえ、やっぱりジョージ・ルーカスの手を離れたことは全編感じますし、いまの時代のテイストだったり、J.J.エイブラハムス感感じまくるテイストに仕上がっているのは言うに及ばずです。
もし、エピソード4, 5, 6を見た直後にエピソード7や8を見たなら、映像美の差だけでなく、画(え)の違いを多くの人が感じるでしょうし、ストーリー性の違いもそうでしょう。
ちなみに、、、
エピソード6では可愛いイウォーク族が登場しましたが、今回この変な鳥っぽいけど鳥じゃない?クリーチャー、ポーグがめっちゃ可愛かったです。
イウォーク族と共闘したこともあるチューバッカですが、今回もこのポーグと共闘(?)するシーンはやっぱりエピソード6へのオマージュなのかな?と感じる部分もありつつ、そうした点を散りばめることで、スター・ウォーズの世界観を守ろうとしたクリエーターたちの気持ちも感じました。
批判的視点
ところで、ルーク役のマーク・ハミルは実は、今回のシナリオについて納得していなそうです。
ラストでルークは、フォースと一体化(?)し、死んでしまいますが、これはエピソード4でのオビ=ワンだったり、ヨーダも同じ形で実体が消失するという描かれ方がなされています。
ルークも幻影を遠く離れた星に登場させるという文字通りの離れ業を繰り出したのち、二つの太陽を眺めながら実体は消失しました。
これまでオビ=ワンやヨーダがそうだった様に、ルークはフォースの存在として登場すると予想されますが、制作者サイドは、今回の三部作の主役はあくまでレイやフィンであり、ルークの物語はすでにエピソード6で終わっているのだという声明を出していることもあります。しかし、ハミルは、この消失シーンはエピソード9でできなかったのか?と詰め寄った様です。
確かに、旧三部作ファンとしてはその方がまとまりいい、終わり方に感じますが、もし今回の三部作でレイに焦点を当てて欲しいならば、ルークという”伝説的ヒーロー”が横にいては霞んでしまいます。
日本サッカー界でいえば、”キング”カズ的存在です。
カズは今日本代表に選出されることはないでしょうが、もし、今本田圭佑とカズが横に並んで記者会見を行ったなら、カズがスポットライトを浴びるのではないでしょうか?
ルークを演じたハミルにとっては残念でしょうが、ジェダイという存在そのものが、物や思いに執着しない存在であるはずという考えをするならば、「新たな希望」に世代交代するということは自然な流れ、発想であるともいえます。
ただ、その分、突然湧いて出てきて、大した修行もしていないのに”覚醒した”からとジェダイ並みの力を持っている感じにのし上がったレイが納得のいく形でエピソード9を締めくくれるのか、それが重要になりますよね。
4, 5, 6でもそうだし、1, 2, 3でもそう評価されていますが、間に挟まる5や2、そして今回の8というエピソードは橋渡し的存在であるため、中身にケチがつきやすい性質があります。しかし、しっかりその後の完結編でまとめてもらえれば誰も文句は言わないでしょう。
是非ともエピソード9はみんながしっくりくる作品にしてもらいたいと、期待しながら、2年、待ちたいと思います。
なお、Leo的解決したい疑問は以下の通り。
- レイはルークの子供なのか?
- カイロ・レンはなんであんなに弱いのか?