リコーイメージングがAPS-Cサイズデジタル一眼レフカメラの最新機種、「PENTAX KR」を発表しました!
KP気になるポイント
細かいスペックは公式情報をご確認いただければと思いますが、まずはボク的な気になるポイントをまとめてみました。
- 最高感度ISO819200(!)
- 撮像素子は新設計の有効約2432万画素CMOS
- PRIME IVとアクセラレーターユニットによる高度なノイズ処理
- 約7コマ秒の高速連写
- 視野率100%、0.95倍ガラスペンタプリズム
- 小型軽量ボディでもタフネスマグネシウム合金製外装、防塵防滴&-10度動作保証
- 液晶モニターは、上下に角度を変えられるチルト式(3インチ)
- 3種類用意されたグリップ交換システム
- Wi-Fiは対応、GPSは非搭載
100%視野率ガラスペンタプリズムとか、タフネスマグボディとか、防塵防滴、耐寒動作保証等PENTAXの従来からのデジイチ性能は踏襲されていますが、やっぱり一番のポイントは何と言っても最高感度819200ですよね。
やっぱりポイントは高感度による暗所撮影性能
「KP夜の体験会」なるイベントも企画されるほど、高感度撮影が訴求ポイントとなりそうなモデルです。スナップで夜間撮影が行えるとアピールする暗所撮影性能は気になるところです。
外観デザインが少しクラシック調になっていて、また、グリップが変えられる(パーツは別売り)ことからK-3シリーズやK-1で訴えるフィールドカメラとしての性能よりももう少しスナップやタウンユース寄りをターゲットにしている感じもしますね。
そのくせ作例はMAX ISO3200
なんですが、公式の作例集には最高でもISO3200の写真しか(まだ)載っていないんですよね。
売りポイントなら載せるべきなのに。
暗がりでも、スナップ感覚でカシャっと撮ってください、というアピールは、どんなシーンを想定しているのだろう?と考えたら、なんか、パパラッチ的なイメージしか出てこないんですけど、イベントに参加してみたらわかるかも?
3月19日に日本にいたら参加してみようと思います(大阪では開催がなくて、なぜか最寄りは神戸っていう)。2月23日発売なのですでにレビューが飛び交った後になりますけどね(笑)。
クラシック調のデザイン
カラバリは2色。
オーソドックスなブラックと、メタリックなシルバー。
特徴はとんがったペンタ部と、上面、底面が平行でクラシック調なデザインですね。
ペンタ部のとんがり具合は「K-1」に似ていますが、これまでのPENTAXデジイチとは少し違った新しいデザインで、ダイアルも少し変わってきています。
3種類の交換用グリップ
また、交換グリップが3種類用意されるのも新しい。
(イメージは公式より)
スナップを楽しみたい場合に最適な「グリップs」がもともとついていて、これにはパンケーキ系のレンズが相性良さそう。
MやLはそれぞれズームレンズだったり大口径望遠レンズなどの大砲レンズを手持ちで使用する場合に付け替えてね、という感じでしょう。
K10Dあたりの時代からグリップの握りやすさには定評のあるPENTAX機ですが、軽快に使うシチュエーションへの対応として薄めのグリップからしっかり握れるグリップまで交換対応するという考えに至ったのでしょう。
液晶は上下の角度だけ
背面液晶は、K-1の”ぐねぐねタイプ”ではなく、普通に上下角が変わるだけのチルト液晶となっています。
まあ、あのぐねぐねは賛否両論あるし、あれが搭載される生で重くなったり、高くなるなら、いらないですよね。ボクはそもそも動く必要すら感じないのでこのチルト式ですら不要な要素に感じます。
ダイアルが増えたからかもしれませんが、グリップもいかつくて、グリップ装着時結構いかつくなります。
軽快なスナップ撮影に売り込みたい子なんだとしたら、グリップは「とりあえず用意はしたけど」的なアクセサリーですね(笑)。
K-3シリーズとは別?
気になるのはこのカメラの位置づけ。
K-1はフルサイズなので、APS-C機としてはK-3 IIがこれまでフラッグシップモデルでした。
そしてこのK-3 IIはディスコン扱いになっている国や国内販売店もあるタイミングで今回KPが登場したため、「おや?K-3系列はKPへと移行?」と思った人も少なくないはず。
KPは性能的には多くの部分でK-3 IIを上回っていますが、2015年5月22日と2年近く前に発売だったK-3 IIと比べて下克上なのは当たり前っちゃ当たりまえ。
公式サイトでは現在この様に並んでいて、「あ、APS-Cは3シリーズになるのか?」と思わせられましたが、かつて、「K-m」に始まり、「K-r」そして「K-x」という機種がPENTAXのエントリーカテゴリーとしてラインナップされていた経緯も合わせると、「そのカテゴリーの復帰か?」とも思いました。
・新しいコンセプトで作られた、新しいカテゴリ―に位置するカメラ
・PENTAX K-3 II の後継機ではない
・PENTAX K-3 II の後継については、別途検討されている(そうらしい)
と書かれているので、K-70シリーズはエントリーの立ち位置で、K-3シリーズはAPS-Cフラッグシップライン、そして新しい立ち位置のモデルとして、そう、あの「K-01」的な感じで登場したのがKPなのかな、といった感じですね。
本気の本気画質は645Zに任せたいが、カメラ自体が高価で大きく重いことから普通の人は35mmフルサイズ機を求めていたためK-1が登場。キヤノン&ニコンはAPS-Cの進化には消極的に見える中、一時は「フルサイズなんかいらないよ」と言っていたPENTAXがこれからどういう戦略でAPS-Cカテゴリーを進めていくのか気になるところです。
APS-Cサイズである利点としては、
- 小型軽量が目指せる
- 高速連写性能も高められる
- レンズ含む販売価格が抑えられる
この辺があると思いますが、でも最近のフルサイズ機はSONYのミラーレス機も含め小さくなっているのでわざわざ今更APS-C機を買いたいと思わせるにはそれなりの特徴が必要なんじゃないかな?と思います。
KRについてはその特徴を高感度性能に絞った感じがしますが、果たしてそこはユーザーの求めているところだったのか、また、訴えになり得る性能が実現できているのかが気になります。
八百富さんのブログによると、デザイン的にはK-3 IIともK-70とも違っているので後継機種感は少なく、しかし、片手での操作性が抜群と紹介されていますので、やっぱりスナップに強いモデルとして開発されたK-3やK-1とは少しずれたカテゴリーの機種という認識でいいっぽいですね。
…それにしても、「645シリーズ」があって、「K-1のフルサイズ」があって、APS-Cが3ラインとか、リコーって体力ある企業なんですねぇ。Qをやめるっぽいのが残念だ。
まとめ
- ISO819200という高感度で夜間撮影に強いのが最大の売り
- 小型軽量の薄型ボディでスナップに最適っぽい
- K-3シリーズとは違うラインっぽい
昨年フルサイズ市場に参入したのでAPS-Cが気になっていたPENTAX次の一手は最高感度約82万という高感度モンスターでした。
K-3の正常進化モデルの登場があるのかどうかも気がかりなところではありますが、CP+でもきっと大々的にアピールされるであろうKRの実力や使い道に今後も大注目です!
…これ買ったらLimitedレンズが欲しくなること間違いなしやんな( ;∀;)