「えーー、そんなことが訴訟のネタになるのかー」
と感心してしまった話題です。
iPhone王国が崩壊しつつあると言う話題はXRの生産縮小という報道で多くの人が知るところかと思いますが、それでも周りを見渡せば(日本では少なくとも)iPhoneユーザーは多いですし、2年目となった全画面モデル(X, XS, XR)を使う人も多いと思います。ボクも先日XSでデビュー済みです。
ノッチ付き”ほぼ”全画面が今のトレンド
そんな中、iPhoneでいうと「Face ID」の都合もあり、画面側にカメラを搭載する必要があり、多くのメーカーが完全な全画面実現はできず、ノッチというカメラやスピーカーを置くスペースを残すデザインになっていますね。
こんな感じで、”ほぼ”全画面の中に、ノッチ部分が黒くなってしまいます。
Googleの最新機種「Pixel 3 XL」でも同様のくぼみがあります。
Xperiaの様にノッチを採用していないモデルももちろんありますが、ノッチは2017〜2018年のトレンドでした。
ノッチがあるとは知らず予約しちゃったやん!
ところが今回の訴訟は、そのノッチ部分があると気づかないような巧みな広告に騙されたじゃないか、というものです。
iPhone XSの宣伝でもよく目にする画像。
うーん、確かにこの壁紙だと、ノッチ部分の周りが黒くなっているため、ノッチがわかりにくいです!
同じ画像のノッチ部分を切り抜くと、コントラストによりますが、スピーカー用の穴が空いていることは確認できます。
しかし、街頭に上記のような画像が浮いていたとして、確かに確かに、全画面じゃないか!と思わせられる人がいてもおかしくありません。
ちなみに廉価モデルであるXRのページには違う壁紙が使われている写真が掲載されていて、ノッチの存在が明確になっています。
今や常識となっているノッチ付き”ほぼ”全画面モデルとなる最近のスマホ群の中で、やっぱりどうしてもこのくぼみがやだな、と思う人も多いでしょう。なので、一見そのくぼみがないモデルに見えるiPhone XSにときめいた人が、がっかり度合い半端なくて訴訟に踏み切ったのかも知れません。
まとめ
広告というのはお金のかかるマーケティングですから、それを見た人がときめき、購買意欲を持つ様に作るのは基本です。そのためには、ちょっと大げさにアピールすることは多々ありますが、嘘を並べるのは違法でもありますから度合いは注意が必要です。
今回の件は、「悪意」あるのかどうか、難しいところですが、ボクなんかは個人的にそんなこと思いもしなかった!という話だったので、2017年モデルからノッチがあることは大前提で理解した上でiPhone 8以前のモデルを選ぶかどうかを考えていました。だから、騙されたとか思ったこともなければ、壁紙の黒い部分に勝手にノッチを見ていたと思います。
しかし一方で、確かにこの広告画面だけを見たら勘違いするだろうという風にも見えますので訴訟を起こした方の気持ちもわかります。
買ってから、「そんなはずじゃなかった」とがっかりすることは誰でも経験するでしょうし、その時は怒りを覚えることもあるでしょうから、売る側と買う側、気持ちよくいられる様に健全な世界になるといいなと思うばかりです。