人生のベースをアメリカから日本に移した中で一番嫌なことの一つがタバコ環境。
シアトルでは公共の場所での喫煙はほぼほぼできず、例えばバーだったり、居酒屋だったりという日本の常識では「お酒とタバコを楽しむ場所」でも喫煙はできず、喫煙者は屋外に設置された喫煙場所に吸いに出て、また戻って来るという行動が当たり前です。
一方、日本ではいわゆるファミリーレストランと総称する、子どもを含む層が楽しむ飲食店でも喫煙席がまだまだ普通に設けられていて、分煙されているというのは言葉だけで同じ空間で喫煙者が煙をばらまく状況が多いため、非喫煙者、嫌煙家、そして副流煙の影響を受けるべきでない度合いが高い子供達がその害悪に汚染されてしまう環境にあります。
そんな日本は、2020年のオリンピックを前に公共の場での喫煙についての整理が議論されているそうですが、そういう部分の遅さって日本らしいというか、なんか、ダサいですよね。
さて、そんなことを思う中、じゃあどうすれば日本の喫煙環境はもっと良くなるのか?と考えた時、単純に、「喫煙率が下がればいいじゃない?」と思うわけですが、実は日本は世界と比べてタバコが安く買えるため、それも喫煙率が高い理由に見えるわけす。
ということで、今日の記事では、世界のタバコ価格を日本のそれと比べてみます。
世界のタバコ価格比較
- Sydney: A$ 28.2(約2,400円)
- London: £10(約1,500円)
- New York: $13(約1,460円)
- Seattle: $10(約1,120円)
- Toronto: C$12(約1,050円)
- Paris: €7(約930円)
- Berlin: €6(約800円)
- Rio De Janeiro: R$8(約800円)
- Rome: €5.2(約690円)
- Seoul: W4,500(約460円)
- Tokyo: ¥450円
- Beijing: 18元(約305円)
- Moscow: ₽120(約230円)
Numbeoで世界の主要都市でのマルボロの価格をピックアップしてみました。
シドニー(オーストラリア)が飛び抜けて高くなっていて、アジア圏が安めだというのが簡単に見て取れます。
オーストラリアで売られるタバコの箱はこういった害を前面に出すパッケージであり、また、2020年までにさらに増税が進み、日本円(今のレート)で3,500円相当まで高くなるそうです。
日本の今後の増税
政府、与党は11月30日、来年度税制改正でたばこ増税を行う方針ということですが、来年10月から4年かけて1本あたり3円引き上げる案を軸に検討中と報じられました。
4年かけて、というところが「ん?」という感じですが、一箱は大体20本入りということなので、一箱あたり60円の増税ということになります。
今からいうと5年後くらいに上記の比較に使ったマルボロで510円になる計算ですが、果たして、これは十分なのか?とっても中途半端な気がします。ニューヨーク、シアトル、トロントなどの北米で軒並み1,000円以上であること、ヨーロッパ諸国でもパリやベルリンで800円以上、ロンドンは1,500円というところを見ると、日本もせめて800円くらい、できれば1,000円くらいを目指してもいいのではないか?と感じますが、これも賛否あるそうです。
例えば、値段が高くなると若い人が買えなくなるので未成年喫煙が減る、と端的に見るとそう思えますが、逆に、吸いたい若者が、タバコを買う金欲しさに犯罪に走る、ということが懸念されます。
また、法律を作る(税金を決める)政治家さんたちにも愛煙家は多く、それも一気に増税されることを阻む実情と言えます。
2020年の日本では分煙がされるか?
まあ、自分が買うわけではないので値段については一旦置いておくとして、じゃあ、3年後のオリンピックイヤー、日本はタバコの分煙がもっと整理されるのか?そちらが気になりますね。
政府が積極的に分煙、公共の場での喫煙の制限を行ってくれるといいのですが、果たしてどうなるか?
世界基準で見ると、タバコが500円もしないことは嘲笑の対象になっているとも聞きますし、分煙がなされていないことも同様です。
アメリカでも例えばラスベガスのカジノでは喫煙が可能だったり、もちろん個人宅内では個人の自由で喫煙ができますが、公共の場所での喫煙ができないことから、自分が喫煙者でなければタバコの匂いを感じることが生活の中にほぼ皆無です。
ボク自身は嫌煙家ですが、吸いたい人をどうこういうつもりはありません。ただ、どうしてもタバコというのは空気を汚すので、公共の場所で吸うことはよしとできません。こちらの吸う空気を一方的に汚されるのが我慢しなければいけない事象だからです。
日本がもっと住みよい国になることは歓迎なので、今後の法整備には期待したいですが、日本にそこまで期待するのは、、、というのが正直なところなので、過度な期待はせず、でも、オリンピックが来ることをそういう意味で「いいこと」と見られる側面と感じながら少しだけ期待しておこうと思います。