【Leo’s Photo Lesson】デジイチ買ったら「絞り優先」で撮りまくるべき理由

こんにちは、起業家で、フォトグラファーのLeoです。

今回は「Leo’s Photo Lesson」として「絞り優先」での撮影についてお話しします!

はじめてデジイチを買ったら「絞り優先」で撮りまくれ!

絞り優先ね、任せろ(キリッ

ほんまにわかっとんか??

全く意味がわからない

多分意味わかってないやろな

廉価モデルでも、プロ向けモデルでも、マニュアル撮影対応のカメラをはじめて買ったという人には差別なく「絞り優先」で撮影することを勧めています。

多くのマニュアル撮影対応カメラで、「絞り値」「シャッタースピード」が任意で設定できます。それぞれを理解し、コントロールしきることで自分の意図を写真に写しこむことが出来る様になるのですが、これらの値を設定する方法が主に3モードあります。

3つのマニュアル撮影モード

  1. 絞り優先モード
  2. シャッタースピード優先モード
  3. フルマニュアルモード

まずは今回お勧めする、絞り優先モード、大体のカメラで「Aモード」「Avモード」と書かれているはず。次がシャッタースピード優先モードで、「Sモード」「Tvモード」と書かれていることが多くて、最後が「マニュアルモード」で、「Mモード」と書かれているのがほとんどかと思います。

こういうダイアル上にモードが振り分けられています。

絞り優先モードでは絞り値を、シャッタースピード優先モードではシャッター速度を任意で設定できます。名前の通りですが、それぞれを解説しないと慣れない人にはピンとこないですよね。

はい、全然わかりません

絞り優先モードとは

これを理解してもらうには、まずは「絞り」について話さなければなりません。

レンズを覗いてみると、こんな風に見えます。これは安いレンズでも、高いレンズでも変わりません。違っているのは、”羽”と呼ばれる爪を切った時の爪みたいなパーツの数くらいです。これは絞り羽と呼ばれていて、これが動くことで光を通すスペースの広さが大小しますが、数が多い方が綺麗な円形に近い形が作れるので良いとされています。

こちらの絵を見て下さい。一番下が6枚構成、上のは10枚?です。6枚のものが六角形丸出しの形になっているのに対して上のレンズは綺麗な円を描けているのがわかると思います。安いレンズだと大体6枚で、上級レンズだと9枚くらいが一般的です。

どれも左の方が「開放」と呼ばれ、一番光が通る状態、右が絞った状態で光を通すスペースが穴くらいに狭められています。

なぜこんな機構が備わっているかという話は、人間の目の話をするとわかりやすいと思います。

目の中心の黒い部分、「瞳孔」って言いますが、この広さを大小することで目に入る光を調整しています。明るい外に出ると瞳孔が小さくなり、暗いところで広がります。この機能のせいで、暗い部屋から急に外に出ると世界が真っ白に見えます。瞳孔が大きくなったり小さくなったりするのに少し時間がかかるからです。逆に外から暗い室内に入った時、「だんだん目が慣れてきた」って経験ありますよね?あれはだんだん瞳孔が開いて行って、暗い部屋の中の限られた光を目に入れられるようになっていくからです。

写真でも、レンズを通してフィルムや撮像素子(CCDやCMOSセンサー)に光を届けるとき、どれくらいの量の光を届けるかを操作しなくてはなりません。

単純に言って、開放状態だとたくさんの光が入ってきて、絞る(縮める)と少ない光しか入らなくなります。

目と同じで、とても明るい場所だったら絞り、暗い場面では開放に近い絞り設定にする感じでまずは覚えて下さい。

そして、絞り優先モードというのは、どれくらい絞るかを自分で決める撮影方法です。

シャッタースピード優先モードとは?

次に、シャッタースピード優先モードですが、こちらは撮影の際にどれくらいの長さシャッターを開けるか?ということを自分で操作するモードです。

先ほどの絞りですが、例えば、

半径1cm光が通るスペースを開けているとして、1秒シャッターが開くことで100という光量が届くと仮定して想像してみて下さい。

写真というのは光をフィルム(撮像素子)に焼き付ける作業ですので、どれくらいの光を届けるかが全てです。

100という光量が欲しい時、0.1秒しかシャッターを開かなければ、さっきのままだと10しか光が届きませんよね?

算数弱い人には難しい話かも知れませんが…。

この時、どうしても100という光量欲しければ、1cmだった光が通るスペースを広げてもっとたくさん光が通れるようにすれば解決です。

つまり、絞りとシャッタースピードは作用・反作用の関係だということ、なんとなくでいいので覚えて下さい。

なぜ絞り優先なのか?

では、なぜ絞り優先モードを勧めるのかですが、これは多くの方がなんでデジイチを買ったかにつながると思います。

例えばこの写真、絞り値が「F2」というかなり大きく開いている状態で撮っている一枚ですが、右手前のビシッとピントが合った場所と、奥に向かってふわっと”ボケて”いるのがわかりますよね?

この、ふわっとボケる感じがデジイチを買う人が求める感じではないかと思います。

こちらは「F4」ですが、先ほどの写真より奥までシャッキりしています。

このFxxというのが絞り値と呼ばれるもので、慣れればだいたいわかってくると思いますが、おっきくてグレードの高いレンズだとF1.4くらいから始まり、安いキットレンズだとF3.5くらいまで小さくなります。

数字が大きくなる方が”小さい”のでややこしいですが、

先ほどのこの画像の通り、Fの後の数字が大きくなる方が光の通るスペースは小さくなるので覚えましょう。

そして、この数字が大きく、そして光が通るスペースが小さくなるほど奥行き深くまでシャキッと写るようになり、逆にF1.4とかF2くらいではふわっと、ピントが合う部分が薄く(狭く)なります。

F1.4の大口径レンズで撮ると食べ物もこんな感じでいい雰囲気に!

だったら全て開放で撮ればいいじゃないか、って話になるのですが、先ほどのF4の写真もそうですが、被写体によっては少し絞る方が良いケースがあります。例えば、集合写真を撮るとして、2列の場合、3列の場合を考えて下さい。上のハシ巻きの様に、後ろの子達はピントかあら漏れちゃうなんてことが起こってしまいます。

だから、この絞り具合を理解して、コントロールできることが良い写真をたくさん撮れるために必要な経験値となるのです!

F値サンプル

こちらの記事でたくさんサンプルを掲載していますが、こちらの記事にも少しだけシェアしてF値とボケていく具合を紹介したいと思います。

とんとんとん、と3枚載せましたが、最初のF2.8の写真が手前もボケてて、奥もかなりボケているのに対して、F16ではほとんど全域にピントが合っているのがわかりますよね?

”イキフン”ある写真を求めるならF2.8で撮りたいですが、全面ビシッと撮りたいならF16まで絞る必要があります。

その時の被写体をどの様に切り取りたいかでF値を操作し、狙った通りの写真にするわけです!

確かに全然印象が違うなぁ

わかってくれてよかった!

まとめと総括

ってことで、割と奥が深いトピックなので走り足ではわかりにくかったかも知れませんが、ボクはみなさんに「絞り優先モード」で撮りまくることを勧め続けています。

その理由は、狙った通りのイメージを写真に写しこむためには絞り値を理解することがとても重要だからです。

  • デジイチ買ったらとにかく絞り優先モードで撮れ!
  • 絞り値は数字が大きいほど奥までピントがビシッと!
  • 狙った印象通りの写真を撮るため絞り値の具合を覚えろ!

写真はいいカメラを使うことも大事ですが、とにかく数撮って理屈を理解することと、自分がどんな写真を撮りたいかというインスピレーションをしっかり持てること、そしてそのイメージを写真にするため都度、適切な絞り値をコントロールできる様になることが大事だということです。

先ほど書きましたが、安いキットレンズだとF3.5くらいスタートになるので大口径の上級グレードレンズと比べて撮影の幅が狭くなりますが、もし最初に買ったレンズがこういうレンズなら、まずはこれで撮りまくって、もっとF値が低い、F2.8とかF1.4とかで撮りたくなってきたら、ちょっといいレンズを買うという未来もあると思います。

デジイチの楽しみは色んなレンズを付け替えられることですので、レンズ、安くはないですが、絞りを理解して、自分の撮影したい写真にF値小さいレンズが必要なら是非是非ゲットしてもらいたいと思います!

シアトル生まれ、大阪育ち。6年前に独立・起業しましたが、コロナ禍で事業が大ダメージを受け、人生の方向転換に悪戦苦闘の日々です!とにかく、「ワクワク」に満ちた毎日を目指してできることから地道に頑張っています〜!