賛否飛び交う「日本vsポーランド」戦に思うこと

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サッカーワールドカップが盛り上がっていますが、直前の監督交代劇などで関心度薄かった日本代表も初戦でコロンビアを撃破したことから手のひら返しの注目具合となっていますね。

そんな中、グループリーグ最終戦となるポーランド戦での戦いっぷりが賛否両論飛び交う事態に発展しています。

この話題のポイントは?

ポイントは下記の通り。

・日本は勝ちか引き分けで決勝リーグに行けた
・しかし後半に先制を許してしまった・だがしかし他会場の結果から、負けても突破できる状況が発生
・”現状維持”作戦のため、自陣でボール回しするという展開に

サッカーというスポーツは90分で多く点をとったほうが勝ちというスポーツですが、ワールドカップの様な大会ではそれだけではなく多くの要素が追加されます。

例えば最強ブラジルを破った1996年のアトランタオリンピックではグループリーグ3戦中2勝1敗と好成績を収めながらも2勝1敗が3チーム並ぶといいうレアなケースにぶち当たりまさかの予選敗退となりました。

この時チームを率いていたのが西野監督でしたが、だからという分けではないかも知れませんが、リーグ戦突破というのはとても難しい話ということは身にしみている監督だったでしょう。

何が問題か?

日本代表の戦い方を批判する人たちは、「スポーツとして成立していない」、「卑怯だ」、など正々堂々と戦わない姿と捉えました。

いわゆる正々堂々という考え方に当てはまる戦い方というのは、真正面からぶつかって、負かされる力の差があったとしても恐れず、リスクを承知で向かっていくというようなイメージだと思います。

それに対して、負けている状況で、同点、そして勝ち越してんを目指すわけではなく、他会場の行く末に”賭けて”ただ時間を消費するという姿が、ネガティブに映ったわけですね。

観ている日本サポーター以外の人は、狡猾で、滑稽で、ズルくて、非サッカー的だと見ました。

肯定派の声は?

この戦い方を肯定する人の意見はどうでしょうか?

総合的に勝ちは勝ちと「結果が全て」とする人や、ポーランドも実際積極的にボールを取りにいくことをやめていた、それは敗退が決まっていた中で勝ち点3を確実に持って帰れるからであり、無理にボールを取りに行くことでまさかの失点、そして同点や敗北があるといけないという考えだったのではないか?という思いから、「どっちもどっちだったし」という人などがいます。

先に書きましたが、2勝してもグループリーグ敗退ということはありえますし、1勝しかしていなくても決勝リーグに進めることがあるのがこの方式です。戦い方はそれぞれ、結果敗退しては正々堂々もクソもない、そんな声が多いです。

Leoの考え

さて、元サッカー部のボクの考えはこんな感じです。

まず、肯定派か否定派かというと、肯定派寄りです、ボクは。

マイアミでの一件では、所詮、ブラジルを撃破しましたが、その後ナイジェリアに惜敗し、1勝1敗となりました。3戦目が大事だったわけですが、後半ロスタイムの時点で1-2とビハインドという苦しい展開。もちろん他会場の情報も含め、このまま負けても、仮に逆転して勝っても、得失点差等の都合からグループリーグ敗退濃厚という状況でした。しかし、前園真聖率いる(当時時点で)最強のオリンピック世代ジャパンは、ロスタイムに2点を立て続けにゴール、見事逆転勝利を収めました。あんなにときめいた、熱い試合はなかなかありません。本当に。

しかし、結果的にグループリーグ敗退です。28年ぶりのオリンピック出場(この大会は日本がまだワールドカップ出場を経験していない時代)で、2勝という結果は歴史を変えるレベルの出来事でしたが、それでも予選敗退でした。予選で唯一負けてしまった相手であるナイジェリアが金メダルという結果を見ても、グループリーグの組み合わせ次第では日本チームのメダル獲得もあり得たのではないかと当時は思わずにいれませんでしたが、それでも決勝リーグに進むことなく終わったのは変わりません。

初戦勝利による”余裕”

一方、今大会でも所詮、強豪コロンビアを撃破しました。

前回大会でもグループリーグで顔を合わせているコロンビアには1-4でボロ負けだった相手です。華麗に勝利し、同じワールドカップの舞台でリベンジを果たしたわけですが、リベンジ以上に、その後の戦いに”余裕ができた”のがこの勝利です。

逆にポーランドは2戦で勝ちを得られず、グループリーグで世界ランク最上位ながらも3戦目を待たずに敗退が決定という状況でした。

2戦目に引き分けられた日本は”引き分け以上で突破”という大変有利な条件の上で3戦目に挑めたわけですが、その有利な条件は初戦と2戦目で作ったのです。

つまり、戦う準備が逆だったら、最後に「コロンビアを撃破して見事突破!」という見え方にもなる、そういう話なのです。

グループリーグの制度というのは3戦全てが繋がっていて、セットで見なければ評価はできない、そういうルールだとボクは思っています。

確かに、現地で観戦していた観客は「金返せ」だったかも知れません。自分がそうだったら同じことを感じた可能性は十分ありません。お金を払っている以上、期待通りのものをみたいですから。

日本代表とは

でも、日本代表選手たちは文字通り”日本を代表しているんです。

自分たちのプライドや、一般的な精神論で、真正面からぶつかって、追加点を取られ、

「0-1なら予選突破だったのに」

と後ろ指を指される状況になるには、背負っているものの大きさが違うのです。

わかった口で語りますけど、代表という字は、代わりに表すと書きますよね。世界は、日本代表選手たちを「日本人ってこういう人たちか」という目で見る可能性が高いということです。

だったら、せこい、卑怯、潔くない、と言われるような戦い方をせず、”サムライ”らしく男らしい戦い方をしなよ、という否定派の声が聞こえてきそうですが、違います。

日本の代表として、ルール上、最後まで勝ち上がったチームが”勝利”という大会では勝ち続けること、グループリーグでは勝ち点を重ね、次にコマを進めることが唯一の目標でなくてはならないのです。

確かに正々堂々と戦い、散る姿も感動を呼ぶことはあります。例えば、直球勝負で強打者に挑む投手は褒められる気がしますが、それでも逆転ホームランを献上してしまえば意味がありません。せこいという声があっても変化球を使ったり、場合によっては敬遠を使うことで確実に勝つ方が本来の目的に合っているのです。

必ず全員がプロフェッショナルの選手というわけではありませんが、最高峰であるワールドカップに出場する選手はそのほとんどがプロの選手です。プロは与えらえたことをやるのが仕事です。今大会では、グループリーグ突破というものが最初の大きな目標(前回は敗退しています)でしたから、そこにたどり着くためにやれることをする、ということです。

西野監督はそれでも悩んだでしょう。短い時間で寿命を削ったんじゃないかと思うくらいすごい決断だったと思います。

個人的には、西野監督ですから、最後の数分、「え、やっぱり攻撃するん??」という感じで最後の一気攻めをやってくれることに少し期待していましたが、、、(笑)。

まとめ

スポーツは本当に面白いなと感じる試合でした。

他会場で点が動いたら一転する状況でただただボール回しに徹するジャパン。

時間が普段より長いこと。

選手の中には不本意という顔もちらほら。西野監督も表情がすごいことに。

日本の試合よりコロンビアvsセネガルの方が後に終わったため、試合終了後に変な空気が流れました。

賛否ある試合でしたが、ボクはこれはこれでワールドカップの妙と言いますか、日本がこういう試合に直面する時代になったんだなーという風に捉えています。

どんな出来事にも否定派と肯定派がいることもいいことだと思います。

ただ、スポーツに関しては、当事者の置かれた精神状態を外野が理解するのはだいたい難しいですね。敗退したセネガルやそのサポーターは嫌な思いをしたかも知れませんが、セネガルもまた、コロンビアに勝ったり、引き分けられていれば、はたまた警告を受けている回数が少なければ日本を上回れたのですから、言えることはないんですよね。

気持ちの良い結果になるために、頑張った全選手に拍手と、これからも鉄砲やミサイルではなく、スポーツで国と国が威信を争うだけの平和な世が続いた行くことを願いましょう。

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書いてる人

シアトル生まれ、大阪育ち。第一言語は大阪弁。現在は日米行ったり来たり。EXSでは、留学や国際交流プログラムの企画を軸にキャリア支援、ライフプランニング事業を展開。フォトグラファー&心理家としても活動中。大阪に写真ギャラリーあり。主に風景と人物を撮っています。撮影依頼気軽にどうぞ!

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